健康経営で注目!プレゼンティーズムとは?効果的な対策をご紹介
近年、企業に大きな損失を与える「プレゼンティーズム」という概念に注目が集まっています。医療費や欠勤など他の傷病による欠勤や休職等の健康関連コストよりも損失が大きいのにも関わらず可視化されづらいプレゼンティーズムですが、健康経営の推進によって対策できます。本記事では、プレゼンティーズムとは何か、そしてどのように対策すればいいのかを解説します。
〈この記事を読むとわかること〉
・プレゼンティーズムの定義
・プレゼンティーズムの測定方法と対策の仕方
目次[非表示]
- 1.「プレゼンティーズム」の定義と「アブセンティーズム」との違い
- 1.1.プレゼンティーズムの定義
- 1.2.アブセンティーズムとの違い
- 1.3.プレゼンティーズムによる企業の損失
- 1.4.健康経営を進めることでプレゼンティーズムの改善
- 2.健康経営の実現に向けたプレゼンティーズムの改善
- 2.1.プレゼンティーズムの測定
- 2.2.プレゼンティーズムへの対策 − 予防
- 2.3.不調に気づいたら−早期対応−
- 3.まとめ
「プレゼンティーズム」の定義と「アブセンティーズム」との違い
プレゼンティーズムの定義
プレゼンティーズムとは、「欠勤はしていないが、心身の健康問題によって仕事のパフォーマンスが低下している状態」のことです。体調不良や、メンタルヘルスの不調などが原因に挙げられます。
アブセンティーズムとの違い
アブセンティーズムとは、「病気や体調不良によって仕事を休業している状態」のことを言い、いわゆる欠勤のことを指します。心身の健康問題によって実際に仕事を休んでいる点が、プレゼンティーズムとの違いです。
プレゼンティーズムによる企業の損失
プレゼンティーズムによる損失は大きく、厚生労働省によれば、欠勤の約18倍、医療費の約5倍の経済的損失が発生しています(※1)。また、労働生産性損失全体の約3/4をプレゼンティーズムが占めています。
健康経営を進めることでプレゼンティーズムの改善
プレゼンティーズムによる損失の大きさから、企業は従業員の健康を重視する必要があります。健康経営の推進は、プレゼンティーズムの改善につながり、コスト削減や労働生産性の向上に貢献します。
➢【コラム】【最新版】健康経営とは?企業、社員にとってのメリットと注意すべきポイント
健康経営の実現に向けたプレゼンティーズムの改善
ここまで、健康経営を推進する事がプレゼンティーズムの改善につながるということをお伝えしました。ここからは、具体的な改善に向けた取り組みを説明します。
プレゼンティーズムの測定
プレゼンティーズムの改善には、まず現状を把握することが重要です。例えば、ストレスチェックに追加設問を加えることで、見えづらいプレゼンティーズムを階層別や組織別に把握し、具体的な施策やアプローチを検討できます。
プレゼンティーズムへの対策 − 予防
プレゼンティーズムの改善には予防が効果的です。生活習慣の見直しや定期的な医療検診に加えて、精神的健康への意識も大切です。人事部門には、仕組みの整備や啓発活動を通じて従業員の健康を促進することが期待されます。参考:4つのケア(※2)
➢【コラム】厚生労働省が提唱する「4つのケア」とは?休職対策に活用可能!
不調に気づいたら−早期対応−
従業員が不調に陥った場合は、早急な対応が必要です。周囲が従業員の体調の異変に気づくことも重要であり、ラインケア研修や相談窓口の周知を行うことで普段から健康への意識を高めるような啓発活動を行う事が大切です。
従業員の不調に関する対応は、以下の記事でも解説しています。
まとめ
本記事では、プレゼンティーズムの定義や改善に向けた取り組みについて解説しました。ストレスチェックを活用するなどして現状を把握し、予防や早期対応によってプレゼンティーズムの改善を図ることが重要です。企業には従業員の健康を維持・促進し、健康経営の推進を通じて生産性の向上を目指すことが期待されています。
ピースマインドでは、ご要望に応じてストレスチェックにプレゼンティーズムに関する設問を追加し、現状分析レポートを作成して提供しています。
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参考文献
※1 厚生労働省 データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン
※2 厚生労働省 職場における心の健康づくり〜労働者の心の健康の保持増進のための指針〜