株式会社イマジカデジタルスケープ様

イマジカデジタルスケープ様 インタビュー

健康な生活を大切にし、
仕事とのバランスがとれている環境づくりで
ワークライフバランスを支援

株式会社イマジカデジタルスケープ様

株式会社イマジカデジタルスケープ 人事担当 高川 紀恵 様
イマジカデジタルスケープ様は、デジタルクリエイターに特化した人材コンサルティング事業に加え、ゲーム・アニメ・Webサイトの制作などのデジタルコンテンツ事業、求人メディア「クリ博ナビ」の運営を行うメディア事業など、多岐にわたってクリエイティブ業界をリードされています。
当社のEAP(従業員支援プログラム、以下EAP)やストレスチェック等を採用されるなど、クリエイターやエンジニアの方のケアに先進的に着手されました。詳しいお話を、人事担当の高川紀恵様にピースマインド代表取締役社長の荻原英人が伺いました。

※対談は2021年11月上旬にリモートで行われました。

健康な生活を大切にし、仕事とのバランスがとれている環境づくり

荻原 イマジカデジタルスケープ様は、コアバリューの一つに、「社員充実」を掲げておられます。その中に「健康な生活を大切にし、仕事とのバランスがとれている」とありますが、社員充実に向けて、従業員の健康やワークライフバランスを支援するために特に重点的に取り組んでいる施策について教えてください。
高川様 WHOの健康の定義にあるように、精神的・身体的・社会的に健康であることがマストであるという考えのもと、社員の心身両面の健康に目を向けています。こころのケアの部分では、ピースマインドのEAPとストレスチェックを導入し、フォローしていただいています。EAP導入当初からこれまで、EAPコンサルタントによるコンサルテーションや営業担当の方による当社の運用に沿ったソリューションのご提案や利用促進の伴走支援をしていただき、とても感謝しています。
荻原 ありがとうございます。イマジカデジタルスケープ様には、当社のEAPを2004年から導入していただいています。クリエイターやエンジニアの方のケアを先進的に取り組まれた理由を教えてください。
高川様 現在、当社の事業内容は広がっていますが、EAP導入当時はクリエイターに特化した人材派遣業がメインでした。派遣スタッフがメンタル不調になってしまうと、そのまま契約終了になり仕事を辞めざるを得ないケースが増えていました。また、クリエイターは今以上に希少な存在で、休職者が出ると穴埋めが難しく、クライアントのプロジェクトにも支障が出てしまい、当社の業績も落ち込むという悪循環が生まれてしまいます。
さらに、派遣スタッフの対応をする営業担当は、実質的に派遣スタッフのメンタルヘルスケアも担っていて、とても負荷がかかっていました。派遣スタッフのセンシティブな相談を受けているうちに、ともすれば営業担当も一緒に不調に陥ってしまうかもしれない。それは何としても避けたいと考えた当時の上司から、メンタルヘルスケアの取り組みを検討しようと声が挙がり、大学時代に心理学を学んだ経験のある私がアサインされました。色々調べていく中で、EAPというサービスがあることを知り、メンタルヘルスケアの専門企業に任せることがベストだと考え、当時の経営陣に今後のメンタルヘルスケアの重要性を理解してもらい、導入に至りました。
荻原 派遣スタッフの方から始まり、社員・人事等、サービスの範囲を拡大していただいていますが、長きに渡ってEAPを導入していただく中で、どのようなことをメリットとして感じていらっしゃいますか?
高川様 ビジネスに直結する派遣スタッフのケアから導入したのは、もしかすると特殊なスタートかもしれません。はじめは自主相談のみのミニマムな相談窓口を導入しましたが、自ら手を挙げて相談することにはハードルがあるかもしれないと考え、(人事や管理職からの)紹介相談や人事管理職相談窓口もあるサービスに切り替えました。派遣スタッフと同様に社員のケアも当然必要だと考え、対象範囲を会社全体に拡大しました。
EAP導入当時は、派遣スタッフのメンタルヘルスケアをサポートするサービスを導入している派遣会社は他にほとんどありませんでした。何かあった時に、安心して相談できる環境で働いていただけることは当社の強みなので、他社との差別化ができたと思います。また、EAPという「何かあったらすぐに相談できる窓口」の導入は、派遣スタッフの方だけでなく、クライアントや当社の営業担当の安心にも繋がっています。
私自身もEAPを実際に利用して、専門家からのアドバイスを業務に活かしています。現在は、不調の時だけでなく健康な状態でも、ちょっとしたストレスケアにも使ってもらえる様に利用促進を進めております。
イマジカ様 サービス利用イメージ

ストレスチェックの組織分析結果を全部門にフィードバックし、組織を活性化

荻原 御社は、当社のストレスチェックも法制化前から導入していただいていますね。
高川様 ストレスチェック導入前から、社員・派遣スタッフのメンタルヘルスサポートを行う上で、定点的に継続して経過を追える仕組みが必要なのではないか?という声が挙がっていました。法制化の動きもあったので、それでは早めに始めようと(法制化の)1年前からピースマインドのストレスチェックを導入しました。
荻原 当社のストレスチェックを導入していただいたメリットがありましたらお聞かせください。
高川様 ピースマインドのコンサルタントから、組織分析結果レポートのデータの読み方レクチャーをはじめ、数字から読み解いた課題感の仮説の共有、報告会参加メンバーの困りごとのヒアリングやディスカッションを踏まえた、職場をよりよくするための提案など、毎年部門ごとに細かい組織分析結果のフィードバックをいただいていて職場改善に役立っています。結果が悪かった部門には、個別のフォローアップ施策を打っています。「悪い点を改善するだけでなく、良い点を伸ばすことも大事」だとアドバイスをいただいていますので、組織のマネジメントに活かしてもらえるように、結果の良かった部署にも私からもフィードバックしています。会社全体の結果を見る事も大事なのですが、部門ごとに仕事の内容や環境が違うので、個々に丁寧にフォローするように努めています。
荻原 コロナ禍で社員の方の働き方や人事制度面の変化などはありましたか?
高川様 イマジカデジタルスケープは、もともと社員の心身の健康促進については意識を高く持っていて、コロナ前から育児・介護中の社員など一部の対象者には在宅勤務制度があり、フレックス制度も一部の部門で取り入れていました。
コロナ禍では、新たに全社員対象の時差出勤とテレワークを取り入れました。在宅手当も試験運用中で、制度を整備しているところです。
コロナ禍で急な変化が求められる状況になりましたが、やってみたら意外とできることもあるという発見もあり、工夫しながら新しい働き方に順応している社員が多い印象です。
荻原 当社のEAP相談窓口には、テレワークによるコミュニケーションの課題について、多くの相談が寄せられています。御社で感じていらっしゃる課題などはありますか?
高川様 2020年度・2021年度のストレスチェック結果をコロナ前と比較すると、コロナ禍で会社全体のいきいき度(ワークエンゲイジメントなど)は上がっています。当社は、テレワークが向いている社員が多いのかもしれません。中堅やベテランは、オフィス出社時よりもテレワークの方が集中して働けるメリットがあり、能率が上がることでストレスが減っているのではないかと思います。
一方で、若手は同僚や上司が今何をしているのかわからないため質問しにくいというようなデメリットもあり、テレワークには良い点もあれば課題点もあると感じます。定期的なミーティングを実施することで円滑にコミュニケーションができている部門もあれば、ほぼミーティングがなく以前よりコミュニケーションが減った部門、オンラインミーティングはカメラオフであるため相手の表情が読み取れず、コミュニケーションの活性化が課題の部門もあるなど、部門によっての違いもあります。
こうしたコミュニケーションの課題解決に向けて、ストレスチェック結果のフィードバックを部門ごとに部門長向けに行なったり、コロナ禍で入社した若手社員のキャリア面談などを実施したりしています。

メンタルヘルスケアとキャリア形成の支援の掛け合わせでウェルビーイングを高める

荻原 すでに多くの制度を導入されている御社ですが、従業員のワークライフバランスを支援しウェルビーイングを高めるために必要だと感じておられる課題や、これからの目標があれば教えてください。
高川様 職業人生が長期化するにあたり、副業・兼業などを含む多様な働き方が加速していくと思います。そういった新しい働き方への適応や、長く働くことを踏まえたキャリア形成が、今後ますます重要になると思い、数年前にキャリアコンサルタントの資格を取得しました。
長く人事を担当してきて、キャリアの問題とメンタル不調は密接に関連していると感じています。また、テレワークが進み、個で働くことも多くなっている中で、コミュニケーションの大切さを実感しています。ひとりひとりが自分の能力を発揮してワークライフバランスを保ちながらいきいきと働き続けることで、より生産性の高い組織になるように、これまでと変わらず、人事として社員・派遣スタッフの心身の健康増進をフォローしながら、キャリア形成の支援にも力を入れていきたいです。
荻原 人事として、EAPをはじめとしたお取り組みに長くご尽力されていますが、改めて「はたらくをよくする®」をどうお考えでしょうか。
高川様 女性活躍推進やダイバーシティが叫ばれていますが、実際には難しいと感じる場面もあります。例えば、女性であれば子育てとキャリアの両立の課題など。私自身、結婚・出産・育休を経て復職し、子育てと仕事のバランスに葛藤する経験をしています。同じワーキングマザーであっても、仕事をバリバリしたい人もいれば、いまは育児にウェイトを置きたいという人もいて、ひとりひとり働き方に対する価値観は違います。また、日本の社会では、育児は女性の仕事だという考え方がまだまだ根強いので、男性の育児休暇促進も大事ですよね。それぞれの価値観にかなった働き方ができれば、キャリアの断絶も離職も防げるはずなので、ジェンダーに関係なく誰もが自分の希望するキャリアを選んで、いきいきと働くことができる環境をつくることが、「はたらくをよくする®」だと思います。そのためにも心身を健康に保つことがとても重要だと考えます。
荻原 多様な社員の方それぞれに合った形で活躍できる働きやすい職場づくりを目指されている高川様の強い想いを聞かせていただきありがとうございました。社員・派遣スタッフのウェルビーイングを高める「健康な生活を大切にし、仕事とのバランスがとれている」という御社のコアバリューを、丁寧に実践しておられることがよくわかりました。今後ともイマジカデジタルスケープ様のより良い職場づくりをご支援できれば幸いです。本日はありがとうございました。
高川 紀恵(たかがわ のりえ)様 プロフィール
株式会社イマジカデジタルスケープ 人事担当
大学卒業後、株式会社イマジカデジタルスケープに入社。主に従業員支援のプログラムに携わり、メンタルヘルスの研修などに力を入れる。

社名

株式会社イマジカデジタルスケープ

 

事業内容

  • 人材コンサルティング事業(クリエイティブ業界に特化した人材サービス/東京・大阪:派遣 派13 – 070304 紹介 13 -ユ- 070239)
  • メディア事業(マスコミ・コンテンツ業界特化新卒サイト『クリ博ナビ』、マスコミ・コンテンツ業界特化転職サイト『クリ博ナビPRO』、研修サービス)
  • デジタルコンテンツ事業(バウハウス・エンタテインメント(ゲーム・3DCG制作)、Imageworks Studio(ゲーム・アニメ・アミューズメント関連ビジュアル制作)、Creative Studio(イラスト制作、UI/UX) マルチビッツ(全国出張撮影・動画制作)、QAサポート(ゲーム他各種デバッグ、QA業務) デザイン&デベロップメントスタジオ(D&D Studio)(Web制作、クリエイター育成)

 

設立

1995年10月

 

従業員数

767名(2021年4月現在)

 

URL

https://www.dsp.co.jp/

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