今回のご相談者
通信業L社 人事マネージャー
来月の評価面談に向けて準備中のL社。ところが、新入社員や新任マネージャーから評価面談に対する不安の声を聞いた堤田さん。EAP利用報告会のついでに、なにかヒントを得られればとミスターパインに相談してみることに。
お助けマン
EAPやストレスチェックなど、ピースマインドが提供するサービスのご担当者が抱える課題を解決し、企業にお勤めの皆さまの「はたらくをよくする®」ことに喜びを感じながら日々活動している相談役。趣味は英会話。
堤田さん「いやあ大変丁寧なEAPの利用報告、とても勉強になりましたパインさん。
別件になるんですけどね、来月に予定している上半期の評価面談に向けて、今ぼちぼち準備を始めているところでして、せっかくなので残り時間で1点、相談してもよいでしょうか?」
パイン「No Problem, happy to help! どうなさったんですか?」
堤田さん「新入社員も新しい配属先で慣れてきたころなので、調子はどうかと伺っていたら、『初めての評価面談がちょっと不安』という声を聞きまして。そしたら、被せるかのように別で新任マネージャーも、『初めて評価者として臨む評価面談が不安だ』って声を漏らしましてね。」
パイン「That sounds concerning. フィードバックを受ける側も送る側も、評価面談に対してネガティブなイメージを抱いてそうですね。」
堤田さん「そうなんですよ。評価面談の良し悪しって従業員の生産性とか離職率にもつながるはずだから、有意義な面談にできるよう、なにかしらサポートが必要そうだなと思ってまして。」
パイン「For sure! 堤田さんのサポーティブな姿勢と洞察力、大変素晴らしいですね。建設的な評価面談は、現状とゴールの可視化によって成長を促す効果があります。さらに、仕事への目的が生まれることで、生産性やエンゲージメントの向上にも繋がります。ですので、これらを理解し、面談に向かう双方のマインドセットがとても重要です。」
堤田さん「そうそう、面談が成長に繋がるというポジティブなマインドセットで、評価面談を迎えてほしいんです。ネガティブな印象を持っている社員に対して、良いサポート方法があれば教えていただけますか?」
パイン「Certainly! まずは、成長型マインドセットと固定型マインドセットの違いを理解し、成長型マインドセットを持つことが双方にとって役立ちそうですね。評価を受ける側ももちろんですが、マネージャー側も、評価面談は『言いにくい評価を伝えなきゃいけない場』と捉えるのではなく、評価面談=『現状を共有し、その先の期待する成長にフォーカスをあて『意見交換・作戦を練る場』』と考えられると、双方にとってより建設的な面談となります。」
堤田さん「『評価はあくまでも現状であり、その先に成長がある』。 まさに評価面談の前にリマインドしておきたい重要なポイントですね…。こう並べられると、違いにハッと気付きやすい人も多そう。」
パイン「In addition, 評価には大きく分けて肯定的なものと否定的なものとありますが、人によって注意を向ける方向に偏りが出てしまうことがあると思います。その際は、以下のマトリクス表を参考に、意識して評価を振り返ることができると、1つ1つのフィードバックがより効果的な成長の糧となるはずです。」
堤田さん「大事なフィードバックをただ受け流しちゃったり、一喜一憂して感情的になるのではなく、どう処理すれば良いのかが一目で分かるので、冷静に、次の行動に移していきやすいですね!マネージャー側も、これがあると次のステップまで一緒に考える手助けとなりそうです。」
パイン「One hundred percent! おっしゃる通り、マネージャー側もこの表があることで、評価を受ける側がどのように受け止めプロセスしたいのかが分かり、より円滑なフィードバックの送り方を心がけることが可能となりますね。」
堤田さん「いやあ、パインさんに伺ってみてよかったです!評価面談の案内とともに、従業員に是非共有したいと思います。それでは、次回のEAP利用報告会も楽しみにしています。」
成長型・固定型マインドセットとは、スタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドウェック氏が提唱した考え方です。ドウェック氏は、自分の知能や人格が根深く固定されたものではなく、自分で伸ばすことができるものだと考えることが、どのような結果をもたらすかを研究しました。これらのマインドセットの違いが、人々の行動やその結果にどのような影響をもたらすのかを多くの実験や調査によって明らかにしています。
今回は堤田さんよりミスターパインにご相談いただきましたが、従業員の方々には、面談前後にEAPを活用するメリットをご周知いただくことも、1つの手です。
例えば、面談前に:
面談後に:
EAPで心の専門家に繋がることで、目標整理や円滑なコミュニケーションのヒントを得る、気持ちの整理付け等もできることを、改めてリマインドいただければと思います。
・評価はあくまでも現状であり、その先に成長がある
・意識して評価を振り返ることで、フィードバックをより効果的な成長の糧に
・面談前後のEAP活用も1つの手
参考文献
(※1)https://worldofwork.io/2019/07/feedback-review-matrix/