新型コロナウイルス感染拡大が長期化する中での、働く人のウェルビーイングの状況を明らかにするために、2020年6月に当社で実施した「コロナ禍におけるはたらく人の心理的ストレス度アンケート調査(*2)」(以下、第1回調査)と今回の調査結果(以下、第2回調査)を比較した結果、「上司のサポート」「雇用の安定性」「変化への対応」において、悪化している様子が見られました(図1)。 在宅勤務が長期化する中で上司からのサポートの機会が減ったことや、新型コロナウイルスの感染拡大による業績不振や事業の縮小、働き方の変化において会社側が臨機応変な対応ができず、不満を感じた従業員がいる可能性が考えられます。
回答者の性別ごとにウェルビーイングの状況を見たところ、女性の心理的ストレス反応が悪い傾向が見られました(図2)。中でも「上司のサポート」「ほめてもらえる職場」「変化への対応」といった項目の低下が著しく、困りごとに関する質問でも「上司からの励ましが減っている」と回答した方の比率が上昇し、「ワークエンゲージメント」についても低下しています。 テレワーク開始当初は、職場環境の急激な変化に伴い心理的サポート面も含めて目が行き届いていたこと、また社員自身も適応に必死であったことが想像されます。しかし、テレワークの長期化に伴いコミュニケーションの問題は顕在化しています。中でも、上司から見てもらえていない、心理面のサポートが欲しいという感覚を女性が強く感じていることが読み取れます。
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調査対象期間:2021年2月24日~2021年3月7日(12日間)
調査対象:総回答者数365名(当社EAPサービス導入企業の従業員宛メールマガジンおよびSNS等で配布した調査協力依頼を通じてご回答いただいたはたらく人)
調査内容:現在のストレス度やワークエンゲイジメント、職場の一体感やハラスメント状況、部署から得られる労働資源や具体的な困りごと、在宅勤務/生活全般における不安・工夫、主観的なパフォーマンスレベルについて尋ねる約80問
調査実施者:ピースマインド株式会社 ワーキングベターラボ
渋谷英雄、清水計法、長広 友樹、中村洸太、守澤匡平
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